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ISHIKAWA Kiyotaka

Books

16-08-20 パターン、認識、ジョシュアツリー。

先日、マイケル・スペンサー氏(マイクさん)の講座の中で、「パターン」の話が出てきた。

人が音楽を認識する過程では、記憶とパターンの照合を行っているらしい。

脳は聞いている音楽の部分部分を、今まで貯めた脳内図書館のようなところの記憶と照合して「あ、これは前に聞いたことがある」、「これは前に聞いたパターンと似ている」というパターンの認識を行っているということだ。

 

先日読んだデザイン関係の本「The Non Designer’s Design Book」には、(記憶だよりで、大雑把にしか書けないが)こんなことが書かれていた。

子供の頃、プレゼントに植物の本をもらい、読んでいるとジョシュアツリーという木について書かれていた。
見分け方は比較的簡単だったが「自分はこの木を見たことがない、きっとこの近くにはないんだ」と本を読みながら考えた。
ところが家の外に出て近所の木を見てみると、多くの家の庭にジョシュアツリーが立っている。
今まで「見て」なかったのだ。そこにあるのに、見えていなかったのだ。見えていなかったものが、「こういう特徴を持った木がジョシュアツリーという名前で、この世に存在する」、と認識したから、初めて「見えた」のだ。

 

マイクさんのいう音楽のパターンの認識もこれに近いことがあるのではないかと思った。

音楽の構造やパターン、強弱、テクスチュアなど、音楽を認識する言葉や概念を知らないと、言葉にして伝えられないどころか、自分の中でも理解できないし、覚えることもままならない。

聴き方の能力を上げることは、こういう概念を認識することから始まるのかもしれない。

マイクさんはそんなプログラムを用意してくれる。それを各地の先生や児童・生徒に届けられるのは、非常に面白いことだと思っている。

 

16-08-19「The Non Designer’s Design Book -Third Edition-」

この本は、デザインを正式には学んだことがないけれども、デザインをする必要がある人たちのために書かれました。

一番最初にそう書かれているように、この本はまさしく自分向きでした。

あちこちでタイポの記事やレイアウト、写真やイラストなどの書籍を読んできました。

が、そうそううまくはいきません。

もちろん今もウェブサイトやチラシ、報告書を書こうとしてしょっちゅう頭を悩ませています。

デザイナーではないから仕方ない、と思っても、もう少し何とかならんかね、と思ってしまうのです。

コントラスト、反復、整列、近接。

4つの基本を知るだけでずっといろいろなものが読みやすくなりました。

ワードの文書ひとつとっても。
おそらく自分が仕事で関わる人には有益な本だと思います。

ひとまず図書館で借りてみるのもいいかもしれません。
「The Non Designer’s Design Book -Third Edition-」

Robin Williams 著     吉川典秀 訳     米谷テツヤ 解説

https://www.amazon.co.jp/Robin-Williams/dp/4839928401/